Last Updated on 2026年2月25日 by 教育コンシェルジュ
「学校には行けないけど、勉強だけは続けさせてあげたい」——そんな思いを持つ親御さんにとって、オンライン家庭教師はとても現実的な選択肢です。パソコンやタブレットを使って自宅にいながら先生と授業ができるこのサービスは、不登校の子どもたちの間でも急速に広まっています。まずはその基本的な仕組みから確認してみましょう。
オンライン家庭教師の基本的な仕組み
オンライン家庭教師とは、ZoomやGoogle Meetなどのビデオ通話ツールを使って、自宅にいながら先生と1対1で勉強できるサービスです。
授業の流れはシンプルで、決められた時間にパソコンやタブレットを開き、先生と顔を合わせながら学習を進めます。テキストは郵送されるものもあれば、画面共有でデジタル教材を使うこともあります。授業中はチャット機能やホワイトボード機能を使って、リアルタイムでやり取りができるため、対面と遜色ない学習効果が期待できます。
インターネット環境さえあれば全国どこからでも利用でき、地方在住でも都市部の優秀な先生に教われるという点も大きな魅力です。通信環境については、Wi-Fiがあれば安定した授業が受けられます。
通塾との違いと不登校の子どもへのメリット
通塾と比べたときの最大の違いは、「移動が不要」という点です。外出することに不安を感じている不登校の子どもにとって、これは非常に大きなメリットになります。
また、集団塾では周囲の目が気になって質問できなかったり、授業のペースについていけなかったりすることもあります。一方オンライン家庭教師は完全に1対1なので、自分のペースで学べます。わからないことをその場で聞きやすい雰囲気が作りやすく、「また聞いてもいいかな」と思える安心感が生まれやすいのも特徴です。
さらに、自室という慣れ親しんだ空間で勉強できるため、緊張やストレスが少なく、学習に集中しやすい環境が整います。
どんな教科・学年に対応しているの
オンライン家庭教師は、小学生から高校生まで幅広い学年に対応しているサービスがほとんどです。教科は国語・数学・英語・理科・社会といった主要5教科はもちろん、中学受験対策や高校受験・大学受験対応のコースを設けているサービスも多くあります。
不登校の子ども向けには、学年をさかのぼって基礎からやり直す「さかのぼり学習」に対応しているサービスが特に重宝されます。たとえばスマートレーダーやトライのオンライン家庭教師では、学年をまたいだカリキュラムの組み方にも柔軟に対応しています。
子どもの状況に合わせて柔軟にカリキュラムを組んでもらえるかどうかを、サービス選びの際にしっかり確認してみてください。
不登校の子どもにオンライン家庭教師が向いている理由
不登校のお子さんを持つ親御さんから「学習の遅れが心配」「でも無理させたくない」という声をよく聞きます。オンライン家庭教師はそんな親御さんの悩みに寄り添える学習形態です。なぜ不登校の子どもに向いているのか、具体的な理由を見ていきましょう。
自宅でリラックスして学べる環境
学校に行けない子どもの多くは、外の環境に対して強いプレッシャーや疲労感を感じています。そのような状態で新しい場所に通うことは、さらなるストレスになることもあります。
オンライン家庭教師なら、自分の部屋、自分のデスクという安心できる場所から授業を受けられます。好きなぬいぐるみを近くに置いたり、飲み物を手元に置いたりしながら学習することもOKです。「ここは安全な場所」という感覚があってこそ、子どもは本来の力を発揮できます。
また、着替えや身支度が最低限で済む点も、体や気持ちが重いときには助かります。「今日はパジャマでも授業を受けられた」という小さな成功体験が、学習習慣の継続につながることもあります。
先生と1対1だから安心して質問できる
不登校の子どもの中には、「周りに見られているのが怖い」「恥ずかしいと思われたくない」という気持ちから、質問することを躊躇してしまうお子さんも少なくありません。
オンライン家庭教師は完全に1対1の環境です。先生以外に誰も見ていないため、「こんなこともわからないのかと思われないかな」という不安が生まれにくいのが特徴です。自分のペースで「もう一度教えてください」と言える空気感が、子どもの自信回復にもつながります。
特に不登校支援に慣れた先生であれば、焦らせずにじっくりと関係を築きながら授業を進めてくれます。先生との信頼関係が、子どもにとっての「学校以外の安心できる大人」になることも多いです。
学習ペースを子どものペースに合わせられる
集団授業では、カリキュラムが一律に決まっているため、理解が追いつかないまま次の単元に進んでしまうことがよくあります。不登校で学校を長期欠席していると、その遅れは特に大きくなります。
オンライン家庭教師は完全個別指導なので、その子の理解度に合わせてペースを調整できます。たとえば中学2年生でも、小学5年生の分数の計算でつまずいているなら、そこからやり直すことが可能です。
焦らず自分のペースで積み上げていくことが、学習の定着と自信の回復に直結します。
外出しなくていいから体調管理がしやすい
不登校の子どもは、生活リズムが乱れていたり、体調の波が大きかったりすることもあります。そんなとき、移動が不要なオンライン授業は体調面での負担が圧倒的に少ないです。
急に体調が悪くなっても、授業時間の変更や振り替えをオンラインで素早く連絡できるサービスが多く、融通が利く点も助かります。体の状態に合わせて学習量を調節しやすいのも、長く続けられる理由の一つです。
オンライン家庭教師の選び方——失敗しないためのポイント
いざオンライン家庭教師を探し始めると、たくさんのサービスがあって迷ってしまうことがあります。「どのサービスが子どもに合っているの?」と悩む前に、選ぶ際の基準をしっかり持っておくと安心です。ここでは押さえておきたい4つのポイントを解説します。
不登校対応の実績があるサービスを選ぶ
オンライン家庭教師のサービスは数多くありますが、すべてが不登校の子どもへの対応に慣れているわけではありません。不登校・発達障害・学習困難などの支援実績が明示されているサービスを優先的に選ぶことが大切です。
たとえば「家庭教師のトライ」や「スタディサプリ個別指導コース」、不登校支援に特化した「SOZOゼミ」などは、不登校の子ども向けのサポート体制が整っています。サービスのサイトに「不登校」「学習困難」などの記載があるか確認してみてください。
また、先生のプロフィールに教育学部出身や教員免許保有などの記載がある場合、学習支援の専門知識を持つ可能性が高く、安心感があります。
体験授業で先生との相性を確認する
どんなに評判のいいサービスでも、先生との相性が合わなければ続けることが難しくなります。ほとんどのオンライン家庭教師サービスでは無料または低価格の体験授業を提供しているので、必ず利用してみてください。
体験授業では、子どもが先生と話せているか、楽しそうにしているかを観察することが大切です。終わった後に「どうだった?」と聞いて、子ども自身の感想を大切にしてあげてください。「また話したい」と思える先生が見つかれば、学習継続のモチベーションが格段に上がります。
一度で決めなくても大丈夫です。複数のサービスで体験してみて、比較してみることをおすすめします。
料金体系と契約内容をしっかり確認する
オンライン家庭教師の料金は、サービスによって大きく異なります。月額固定制・コマ制・時間制などさまざまな形式があるため、「入会金」「テキスト代」「管理費」などの追加費用がないかを事前にしっかり確認しましょう。
相場感としては、1コマ(60分)あたり2,000〜5,000円程度が目安です。また、最低利用期間や解約条件も確認しておくと安心です。「合わなかったらすぐやめられるか」というのは、初めての方にとって重要なポイントです。
継続して利用することで学習効果が出るサービスだからこそ、家計への負担とのバランスも大切に考えてみてください。
サポート体制(親へのフォロー)があるか確認する
不登校の子どもを支えているのは、子ども本人だけでなく親御さんも同様です。学習の進捗状況を定期的に報告してくれたり、子どもの様子について相談できる窓口があるサービスは、親御さんにとって大きな心強さになります。
「授業報告書」を毎回送ってくれるサービスや、担当コーディネーターが親御さんからの相談に対応してくれるサービスは特に安心です。子どもの学習面だけでなく、精神的な変化にも気づいてもらえる体制があるかどうかも確認してみてください。
おすすめのオンライン家庭教師サービス比較
実際にどのサービスを選べばいいか、迷う方のために主なサービスの特徴をまとめました。料金や特徴をざっくり把握してから体験申し込みをすると、比較がスムーズです。不登校の子どもに向いているサービスをピックアップしています。
不登校サポートに強いサービスの特徴
以下は、不登校・学習困難なお子さんへの対応実績があり、親御さんからの評判も高いサービスです。
| サービス名 | 対象学年 | 特徴 | 料金目安(60分) |
|---|---|---|---|
| 家庭教師のトライ(オンライン) | 小〜高 | 不登校サポートコースあり、全国対応 | 約3,000〜5,000円 |
| SOZOゼミ | 小〜高 | 不登校専門、学習と心のサポートを両立 | 月額制(要問合せ) |
| スマートレーダー | 小〜高 | 東大・京大生など高学歴先生多数、相性重視 | 約2,500〜4,000円 |
| クラスジャパン小中学園 | 小・中 | 不登校・発達障害の子ども向け専門、出席扱い制度対応 | 月額制(要問合せ) |
上記はあくまで一例です。料金は時期やプランによって変わる場合があるため、公式サイトで最新情報を確認してください。特に「出席扱い制度」に対応しているかどうかは、中学生以上のお子さんにとって重要なポイントになります。
料金相場と選び方の目安
オンライン家庭教師の料金は、先生の学歴・指導経験・対応教科によって幅があります。一般的な相場は以下の通りです。
- 大学生アルバイト講師:1時間あたり1,500〜2,500円程度
- 社会人・プロ講師:1時間あたり3,000〜6,000円程度
- 不登校専門サービス(月額制):月2〜4万円程度
費用だけで選ぶと、子どもとの相性が合わず続かなくなることもあります。まずは「子どもが安心して話せるかどうか」を一番の基準に置き、予算の中でできるだけ長く続けられるプランを選ぶことが大切です。週1〜2回からスタートして、慣れてきたら回数を増やしていく方法も無理がなくておすすめです。
無料体験で試してみよう
ほとんどのサービスで無料または低価格の体験授業を実施しています。体験授業を受ける前には、以下の点を子どもと一緒に確認しておくとスムーズです。
- 今、特に苦手に感じている教科や単元を伝えておく
- 授業中に「わからない」と言えるかどうか不安な場合は、事前に先生に伝えてもらう
- カメラONが難しい場合は、カメラOFFでもOKか確認する
体験後は「楽しかった」「またやってみたい」という感想が出るかどうかを大切にしてください。無理に続けようとせず、子どもが少しでも前向きな気持ちを持てた先生とサービスを選ぶことが、長続きの秘訣です。
実際にオンライン家庭教師を始めるときの流れ
「始めてみたいけど、何から準備すればいいかわからない」という方のために、申し込みから実際の授業開始までの流れを整理しました。初めてでも一つずつ確認しながら進めれば、スムーズに始めることができます。
申し込みから初回授業までのステップ
多くのサービスでは、以下の流れで進んでいきます。
- ①公式サイトから無料相談・資料請求:まずは問い合わせフォームや電話で状況を伝える
- ②コーディネーターとの面談:子どもの学年・不登校の状況・学習目標などをヒアリング
- ③先生のマッチング:希望条件をもとに担当先生を提案してもらう
- ④無料体験授業:先生と初めて顔合わせ、授業スタイルを体感する
- ⑤本契約・授業スタート:体験後に続けるか判断し、契約・授業開始
コーディネーターとの面談では、「うちの子は不登校で、外出が難しい状況です」と正直に伝えることが大切です。状況を把握してもらうことで、より適した先生を紹介してもらいやすくなります。
授業環境の整え方(PC・タブレット・通信環境)
オンライン授業を快適に受けるために、最低限以下の環境を整えておきましょう。
- デバイス:パソコン・タブレット・スマートフォンのいずれか(画面が大きいほど学習しやすい)
- 通信環境:Wi-Fi推奨(有線LANはさらに安定)
- カメラ・マイク:内蔵でOK。不安な場合は外付けのウェブカメラを用意する
- ヘッドセット:雑音が気になる場合は用意すると便利
特別高価な機材は必要ありません。すでに自宅にあるデバイスで十分な場合がほとんどです。授業前に一度Zoomなどのテスト通話をしておくと、当日あわてずに済みます。サービスによっては設定サポートをしてくれるところもあるので、不安な場合は遠慮なく聞いてみてください。
初回授業でつまずかないための準備
初回授業は、子どもにとって緊張する場面でもあります。事前に「今日は先生と少しお話しするだけでもいいよ」と伝えてあげるだけで、子どものハードルがぐっと下がります。
また、あらかじめ今どの単元を学習しているか(あるいは学習が止まっているか)を整理しておくと、先生もスムーズに対応できます。学校の教科書や最近のテスト結果を手元に置いておくと役立ちます。初回から完璧にやろうとせず、まずは「先生と話せた」という体験を成功として受け取るようにしてください。
オンライン家庭教師を活用して学習習慣をつける方法
授業を受け始めたら、次は「続けること」が課題になります。不登校の子どもにとって、学習習慣をつけることは一朝一夕にはいきません。焦らず、小さな一歩を積み重ねることが大切です。親御さんにできるサポートも含めて見ていきましょう。
無理なくスタートするための目標設定
最初から「週3回、1時間の授業」を目標にするのは、子どもに負担がかかりすぎることがあります。まずは週1回30〜45分からスタートして、慣れてきたら少しずつ増やしていくのが長続きのコツです。
目標は「学力向上」よりも、最初は「先生と話す時間を持つ」「机に向かう時間をつくる」といったシンプルなものに設定するのが現実的です。勉強の内容よりも、継続すること自体を目標にしてあげてください。達成できたら「今日も頑張ったね」と言葉にして伝えることが、次回への意欲につながります。
学習記録をつけて小さな成功体験を積む
学習の記録をつけることで、「こんなに続けられた」という実感が生まれます。ノートや手帳に授業日をシールで貼るだけでも構いません。視覚的に積み重なっていくと、子どもも達成感を感じやすくなります。
また、「今日は二次方程式の解き方がわかった」「英単語を5つ覚えた」といった小さな成果を記録しておくと、自信の積み上げになります。大きな目標に向かって一気に進もうとするのではなく、小さな成功を繰り返すことが自己肯定感の回復にもつながります。
親としてできるサポートの仕方
親御さんが子どもの勉強を横で見守りすぎると、プレッシャーになることもあります。授業中は「そっとそばにいる」程度に留めて、自主性を尊重することが大切です。
授業後には「今日はどんなことやったの?」と軽く声をかけてあげると、子どもが自分の言葉で学んだことを整理する練習にもなります。うまく説明できなくても、気にしなくて大丈夫です。「続けていること自体がすごい」という姿勢で接してあげることが、子どもの安心につながります。
よくある疑問と不安を解消するQ&A
オンライン家庭教師を始める前に「本当に大丈夫かな?」と不安を感じる方はたくさんいます。実際に多く寄せられる疑問に対して、一つずつお答えします。始める前にぜひ読んでみてください。
「うちの子、授業中に集中できるかな?」
集中できるかどうかを心配されるのはとても自然なことです。ただ、1対1の授業は集団授業よりも集中しやすいという特徴があります。先生が常に子どもの様子を見ながら進められるため、飽きてきたらアクティビティを変えたり、少し雑談を挟んだりと柔軟に対応してもらいやすいのです。
また、最初から長時間集中しなくても大丈夫です。30分でもしっかり向き合えたなら、十分な成果があります。先生との関係が深まるにつれて、自然と集中できる時間も伸びていきます。
「学校の勉強についていけるか不安」
不登校で学校を長く休んでいると、学習の遅れが気になりますよね。オンライン家庭教師では今の学年の内容にとらわれず、子どもの実力に合わせた単元から始めることができます。
たとえば中学1年生でも、小学校高学年の算数(分数・割合など)に戻って基礎を固めてから、中学数学(方程式・比例・反比例など)に進む流れも可能です。焦らずしっかりと積み上げることで、受験が近づいた段階でも挽回できるケースは少なくありません。
「先生と合わなかったらどうすれば?」
先生との相性が合わないことは、誰にでも起こりえます。ほとんどのオンライン家庭教師サービスでは、担当先生の変更が可能です。一度体験してみて「なんとなく話しにくいな」と感じたら、遠慮なくサービスに相談してみてください。
子ども自身が「この先生はちょっと……」と言いにくいこともあるので、親御さんから「先生、どうだった?話しやすかった?」と聞いてあげるだけで、子どもの本音が出てくることがあります。子どもの「気持ちよく話せる先生」を一緒に探してあげる姿勢が大切です。
まとめ——焦らず、子どものペースで学びをつなごう
オンライン家庭教師は、不登校の子どもが「学ぶこと」を続けるための、とても有効な手段の一つです。自宅で安心して、自分のペースで、信頼できる先生と一緒に学べる環境は、子どもの自信回復にも大きく役立ちます。
「まずは体験だけでも」という気軽な気持ちで、一度試してみてください。完璧な状態を待つ必要はありません。今日の一歩が、子どもにとっての大きな前進になります。
子どもの学びを支えるために、あなたが行動しようとしていること——それ自体がすでに素晴らしいサポートです。
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