Last Updated on 2026年2月25日 by 教育コンシェルジュ
「毎日学校に行けなくても、ちゃんと高校卒業の資格が取れるの?」
「うちの子に合った学び方って、どこにあるんだろう…」
そんな不安を抱えているお母さんに、ぜひ知ってほしい選択肢があります。それがR高等学校(株式会社角川ドワンゴ学園が運営する通信制高校)です。
R高等学校は、従来の通信制高校とは一線を画す、インターネットを最大限に活用した新しいスタイルの学校です。不登校の経験がある子どもや、教室に通うことが難しいと感じている子どもが、自分のペースで高校卒業資格を取得しながら、将来に向けたスキルまで身につけられる環境が整っています。
この記事では、R高等学校のカリキュラムの特徴から、実際にどんな子どもが向いているのか、大学進学や就職との関係まで、教育アドバイザーの視点でわかりやすくお伝えします。
R高等学校はどんな学校?基本的な仕組みを知ろう
まずはR高等学校がどのような学校なのか、基本的な仕組みを整理してみます。「通信制高校」と聞くと、勉強を自力でこなすイメージを持つ方も多いですが、R高等学校はその概念をかなり更新してくれる学校です。制度の仕組みを正しく理解することで、お子さんに合う学校かどうかが見えてきます。
通信制高校としての基本情報
R高等学校は、学校教育法に基づく通信制の私立高校です。本校は茨城県つくば市にあり、全国どこに住んでいても入学できます。
通信制高校である以上、毎日通学する必要はありません。卒業に必要な単位数は74単位で、これは全日制高校と同じです。ただし、取り方が大きく異なります。レポートの提出・スクーリング(対面授業)・テストという3つの要素で単位を取得していく仕組みです。
スクーリングは年間数回程度で、合宿形式または各地の会場で行われます。「毎日顔を合わせることが苦手」というお子さんでも、無理なく参加できる頻度です。
また、入学時期は4月と10月の年2回設けられており、不登校で学校を休んでいた時期があっても、タイミングを見て入り直すことができます。
オンライン授業がメインの学習スタイル
R高等学校の最大の特徴は、授業のほぼすべてがオンラインで完結するという点です。ニコニコ動画などの動画配信インフラをベースにした独自の学習システム「N予備校」を使い、自宅や好きな場所から授業を受けることができます。
授業はリアルタイムで配信されるライブ授業と、いつでも視聴できる録画授業の両方が用意されています。体調が悪い日や、気分が乗らない日は録画を後から見るだけでもOKです。
「毎朝決まった時間に起きて学校に行く」というルーティンが難しかった子どもにとって、このスタイルはとても馴染みやすいものです。自分のリズムを守りながら、少しずつ学習を積み上げていくことができます。
学費と費用の目安
R高等学校の学費は、入学金・授業料・施設費などを含めて年間およそ30〜50万円程度が目安です(コースや選択内容によって異なります)。全日制の私立高校と比べると、通学費用や制服代がかからない分、トータルの出費を抑えやすい傾向があります。
また、就学支援金制度の対象校であるため、所得要件を満たせば授業料の一部が国から支給されます。経済的な不安を抱えているご家庭でも、選択肢として検討しやすい学校です。
R高等学校カリキュラムの全体像
R高等学校のカリキュラムは、「高校卒業資格の取得」と「現代社会で必要なスキルの習得」という2つの柱で構成されています。単に単位を取るだけでなく、卒業後の進路を見据えた実践的な学びが組み込まれているのが特徴です。どんな授業があるのか、具体的に見ていきましょう。
必修科目(普通教育)の構成
高校卒業に必要な必修科目は、全日制高校と同じ学習指導要領に基づいています。国語・数学・英語・社会(歴史総合・地理総合)・理科・情報などが含まれます。
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ただし、R高等学校ではこれらをすべてオンラインで学べるよう工夫されています。たとえば数学では、N予備校の動画授業で基礎から学び直すことができ、中学内容からの復習コンテンツも用意されているため、学力に不安があっても安心してスタートできます。
英語については、英会話のオンラインレッスン(外国人講師)が組み込まれているコースもあり、実用的な英語力も養えます。「英語が苦手で…」という子どもでも、マイペースに会話練習を積み重ねることができます。
プログラミング・ITを中心とした選択科目
R高等学校が特に力を入れているのが、プログラミングやIT関連の選択科目です。「プログラミング基礎」「Webデザイン」「動画制作」「AIリテラシー」といった科目が用意されており、デジタルスキルを体系的に学べます。
これらの科目は、単なる知識習得にとどまらず、実際に作品を制作してポートフォリオ(作品集)として残す形式が多く採用されています。進学・就職の際に自分のスキルを証明できる材料になるため、学びと将来が直結している点が魅力です。
プログラミングが初めての子どもでも、Scratch(スクラッチ)からPython・Javaまで段階的に学べるカリキュラムが整っています。「IT系に興味があるけれど、どこから始めればいいかわからない」という子どもには特に向いています。
総合学習・探究活動の内容
高校の学習指導要領に含まれる「総合的な探究の時間」も、R高等学校では独自の形式で実施されています。自分の興味関心のあるテーマを設定し、リサーチ・発表・レポート作成を行う探究型学習です。
たとえば「環境問題とテクノロジーの関係」「ゲーム業界の歴史と未来」など、子どもが主体的に選んだテーマで学ぶため、「勉強させられている」感覚が薄れるという声が多くあります。
また、外部の企業や団体と連携したプロジェクト型学習(PBL)も取り入れられており、社会の仕組みや仕事の現場を学ぶ機会にもなっています。不登校の経験から「社会とのつながりが希薄になった」と感じているお子さんにとって、こうした活動は社会性を取り戻すきっかけにもなります。
不登校の子どもにR高等学校が選ばれる理由
R高等学校には毎年、不登校経験のある生徒が多く入学しています。それはなぜでしょうか。制度的な柔軟性だけでなく、学校の文化や雰囲気そのものが、不登校を経験した子どもに寄り添う設計になっているからです。
登校プレッシャーがない環境づくり
R高等学校では、日常的な登校義務がないため、「明日も学校に行かなきゃいけない」というプレッシャーから解放されます。スクーリング(年数回)以外は、自宅からオンラインで授業を受けるだけでよいのです。
「教室の空気が怖い」「人が多い場所が苦手」「朝起きることが難しい」といった悩みを抱える子どもに、この環境は大きな安心感を与えます。学校に行くこと自体がゴールではなく、学ぶことがゴールという考え方が根底にあるからこそ、形にとらわれない自由な学習環境が整っています。
同じ悩みを持つ仲間とつながれるコミュニティ
R高等学校の生徒の多くは、人間関係や環境に悩んだ経験を持つ子どもたちです。そのため、「普通の学校では馴染めなかったけど、ここでは話せる友達ができた」という声が少なくありません。
オンラインのホームルームやグループ活動、バーチャルイベントなどを通じて、顔を合わせなくても仲間意識が育まれる仕組みが用意されています。VRを使ったバーチャルスクーリングも実施されており、自宅にいながらクラスメートとリアルなコミュニケーションが取れる場もあります。
自己肯定感を育てる学びのデザイン
R高等学校のカリキュラムには、「できた」を積み重ねる設計が随所に取り入れられています。小さな達成感を味わいやすい単元構成、自分のペースで進められる課題設計、フィードバックをもらいながら作品を仕上げるプロセスなど、学ぶことへの自信を少しずつ回復できる工夫があります。
不登校の期間が長いと、「自分はダメだ」「勉強についていけない」という気持ちになりがちです。しかし、興味のある分野から学び始められるR高等学校のアプローチは、そういった子どもの自己肯定感を自然に引き上げていく効果があります。
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大学進学を目指す場合のサポート体制
「通信制高校に入ったら、大学進学は難しくなる?」と心配するお母さんは多いです。でも結論から言えば、R高等学校からの大学進学は十分に可能です。それを支える具体的なサポート体制について解説します。
N予備校を活用した受験対策
R高等学校の生徒は、N予備校(株式会社ドワンゴが運営するオンライン予備校)を通じて大学受験対策を行うことができます。N予備校は単なる映像授業ではなく、インタラクティブな双方向授業形式が特徴です。
科目ラインナップは、英語・数学・国語・理科・社会など大学受験に必要な主要科目をカバーしており、共通テスト対策から二次試験対策まで対応しています。また、東京大学・京都大学・早稲田大学・慶應義塾大学などの難関大学への合格実績もあり、本気で難関大学を目指す生徒にも対応できる内容です。
総合型選抜(旧AO入試)への強み
R高等学校の生徒が特に力を発揮しやすいのが、総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜です。プログラミング作品・動画制作物・探究活動のレポートなど、在学中に積み上げたポートフォリオが、入試の場で大きな武器になります。
実際に、早稲田大学・法政大学・明治大学・立命館大学・千葉大学などに総合型選抜で合格した卒業生も多くいます。「学力だけでは勝負できない」と感じているお子さんにとって、活動実績を評価してもらえる入試形式との相性は抜群です。
進路指導・カウンセリングの内容
R高等学校では、担任制度とカウンセリング体制が整っており、進路に関する個別相談が可能です。大学進学・専門学校進学・就職・起業など、多様な進路に対応したアドバイスを受けることができます。
また、保護者向けの相談窓口も設けられており、「子どもの進路についてどう考えればいいか」という親の悩みにも丁寧に向き合ってくれます。不登校のお子さんを持つお母さんにとって、「一人で抱え込まなくていい」という安心感は、学校選びの大きなポイントです。
R高等学校に向いているのはどんな子ども?
R高等学校のカリキュラムや環境がすべての子どもに最適というわけではありません。「うちの子には合うかな?」という判断をする上で、向いているタイプの特徴を知っておくことが大切です。
向いているお子さんの特徴
R高等学校に向いているお子さんには、いくつかの共通した傾向があります。
- 集団生活や毎日の登校に強いストレスを感じる
- ITやプログラミング、動画制作などデジタル系に興味がある
- 自分のペースで学びを進めることが得意(または得意になりたい)
- 人間関係のトラブルで傷ついた経験がある
- 将来、IT系・クリエイティブ系の仕事に就きたいと考えている
これらに当てはまるお子さんは、R高等学校の環境でのびのびと自分を取り戻せる可能性が高いです。「登校できないこと」が問題ではなく、「どこで何を学ぶか」という視点で選択できるのがR高等学校の大きな魅力です。
注意が必要なケースと確認ポイント
一方で、自己管理が極端に難しい時期にある子どもには、最初のうちサポートが必要になることがあります。オンライン学習は自律性が求められるため、「動画を再生したまま何もしない」という状態になりやすいお子さんには、保護者のサポートや学習習慣づくりが欠かせません。
また、対面でのコミュニケーションをどうしても必要としているお子さんには、通学日数が多い通信制サポート校との併用や、他の選択肢も合わせて検討することをおすすめします。
体験入学やオープンキャンパスに参加して、実際のオンライン授業の雰囲気を確認することが、後悔しない選択につながります。
保護者として準備できること
お子さんがR高等学校への入学を考えているとき、お母さんとして準備できることがいくつかあります。
- 学習環境を整える(Wi-Fi環境・パソコン・静かな作業スペース)
- 学習ペースを一緒に確認する習慣をつける
- 進捗を管理しすぎず、子どものペースを尊重する
- スクーリングの日程を事前に把握し、体調管理をサポートする
特に学習環境の整備は最優先です。インターネット回線が不安定だったり、パソコンが古くて動作が遅かったりすると、学習意欲そのものが削がれてしまいます。入学前に一度、設備の確認を行うことをおすすめします。
N高等学校との違い・他校との比較
「R高校とN高校って何が違うの?」という疑問を持つお母さんも多いです。同じ角川ドワンゴ学園が運営する姉妹校として知られるR高等学校とN高等学校ですが、実は明確な違いがあります。また、他の通信制高校との比較も知っておくと、選択の幅が広がります。
N高等学校とR高等学校の違い
| 項目 | N高等学校 | R高等学校 |
|---|---|---|
| 設立年 | 2016年 | 2021年 |
| 特色 | 幅広い進路・部活動が充実 | よりIT・プログラミング特化 |
| スクーリング | 全国各地のキャンパス | 合宿・VR形式が中心 |
| 向いている生徒 | 多様な興味・関心を持つ生徒 | IT・デジタル志向の生徒 |
N高等学校とR高等学校は兄弟校ですが、R高等学校はよりIT・プログラミング寄りの特化型カリキュラムになっています。どちらが向いているかは、お子さんの興味関心によって判断するのがよいでしょう。
他の通信制高校との比較ポイント
通信制高校には、ルネサンス高等学校・クラーク記念国際高等学校・翔洋学園高等学校など多くの選択肢があります。選ぶ際には以下のポイントで比較すると整理しやすいです。
- スクーリングの頻度・場所(通いやすいか)
- カリキュラムの特徴(何を学べるか)
- サポート体制(担任・カウンセラーの有無)
- 進学実績(行きたい大学への合格例があるか)
- 学費(就学支援金適用後の実質負担)
学校によって雰囲気や得意分野が大きく異なるため、資料請求・説明会・体験入学をできる限り活用することが重要です。一度きりの高校生活、お子さんにとって本当に安心できる場所を一緒に探してください。
サポート校との併用という選択肢
R高等学校に入学しながら、地域のサポート校(通信制高校を補完する民間の教育機関)を併用するケースも増えています。週に数回、少人数で通える場所を確保しつつ、メインの学習はオンラインというハイブリッドな形は、不登校からの回復途中のお子さんに特に効果的です。
サポート校の費用は別途かかりますが、担任の先生が細かく学習管理をしてくれるため、自己管理が難しい時期でも安心して学習を続けられます。
入学を検討する前に確認しておきたいこと
「いいな」と思ったら、すぐ動きたくなる気持ちはわかります。でも、後から「思っていたのと違った…」とならないためにも、事前に確認すべきポイントを整理しておきましょう。
説明会・オープンキャンパスへの参加
R高等学校は定期的にオンライン説明会・個別相談会を開催しています。公式サイトから申し込むことができ、保護者のみの参加でも問題ありません。
説明会では、カリキュラムの詳細・費用・サポート体制・卒業後の進路実績などを直接確認することができます。また、担当者に不登校に関する具体的な悩みを相談できる時間も設けられているため、「うちの子の場合はどうですか?」という個別の質問にも対応してもらえます。
お子さんの意思確認と無理のない進め方
入学を決める前に、もっとも大切なのはお子さん自身が「やってみたい」と思えるかどうかです。お母さんが「ここがいい」と思っても、お子さんが乗り気でなければ、学習は続きません。
まずは一緒に公式サイトを見る・説明会に参加するなど、強制ではなく「見てみよう」というスタンスで情報収集を始めると、お子さんの反応が自然に出てきます。「少し気になる」という小さな反応を大切にしながら、焦らず進めることが、結果的に良い選択につながります。
現在の状況に合わせた入学時期の検討
R高等学校は4月入学と10月入学の年2回、入学のタイミングがあります。今すぐでなくても、「半年後の10月入学を目指してみる」という計画も立てやすい学校です。
「まだ準備が整っていない」という段階でも、資料請求だけ先に行っておくことで、情報を手元に置きながらゆっくり考えることができます。焦らず、お子さんのペースに合わせた動き方が、最終的に一番大切です。
まとめ:R高等学校のカリキュラムが教えてくれること
R高等学校のカリキュラムを通じて見えてくるのは、「学校に行けないことは、学べないことではない」というメッセージです。
高校卒業資格をしっかり取得しながら、ITやプログラミングという時代に即したスキルも身につけられる。大学進学も、就職も、起業さえも視野に入れられる。そして何より、自分のペースで、自分らしく、安心して学べる環境があるということ。
不登校を経験しているお子さんにとって、「また頑張ってみようかな」と思える場所が見つかることは、大きな一歩です。R高等学校が、そのきっかけになるかもしれません。
まずは公式サイトで資料を請求してみるか、オンライン説明会に参加してみることからはじめてみてください。お子さんの未来の選択肢は、きっとまだまだあります。