S高等学校とは?不登校のお子さんでも安心して通える通信制高校を徹底解説

進路と将来設計

Last Updated on 2026年2月25日 by 教育コンシェルジュ

「うちの子、学校に行けなくなってしまった。でも高校だけは卒業させてあげたい」

そう思いながら、毎日胸が締め付けられる思いをしている親御さんは、決して少なくありません。

今、不登校の生徒を受け入れる通信制高校として注目を集めているのが、S高等学校(エスコウ)です。ドワンゴが運営するこの学校は、インターネットを活用した独自の学習スタイルで、全国各地から入学者が集まっています。

この記事では、S高等学校の仕組み・費用・サポート体制・卒業後の進路まで、保護者の方が気になるポイントをまとめてお伝えします。お子さんの「次の一歩」を考えるヒントになれば幸いです。

S高等学校とはどんな学校?

S高等学校は、2021年に開校した広域通信制高校です。姉妹校であるN高等学校(2016年開校)と並んで、ドワンゴが運営しています。「通信制」という言葉から「勉強が簡単すぎる」「何もしなくても卒業できる」と思われることもありますが、S高のカリキュラムはしっかりとした内容で、受験対策や社会に出るための力も育てることを重視しています。

N高との違いは何?

S高とN高は同じドワンゴが運営する姉妹校ですが、設置場所が異なります。N高は学校法人角川ドワンゴ学園が設置し、沖縄県に本校を置くのに対して、S高は茨城県つくば市に本校を置く別法人による学校です。学習システムやスクーリングの仕組みはほぼ共通していますが、在籍する生徒の雰囲気やキャンパスの場所などに若干の違いがあります。

「どちらが合っているか」は個人差があります。まずは説明会や資料請求を通じて、お子さん自身がどちらの雰囲気に馴染めそうかを一緒に確認することをおすすめします。

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どんな生徒が通っているの?

S高等学校には、様々な背景を持つ生徒が在籍しています。中学時代に不登校を経験した生徒、全日制に馴染めなかった生徒、スポーツや芸能活動と学業を両立したい生徒、海外在住の日本人生徒など、その層は実に多様です。

  • 中学時代に不登校だった生徒
  • 全日制高校を転入・退学した生徒
  • eスポーツや音楽など特定の分野に打ち込みたい生徒
  • 病気や体調不良で通学が難しい生徒
  • プログラミングやクリエイターを目指す生徒

S高には「みんなと同じように学校に行けない自分」を責めている生徒も多く在籍しています。そうした生徒同士がつながれる環境が、自己肯定感の回復につながるケースも見られます。

本校はどこにある?スクーリングはどうするの?

S高等学校の本校は茨城県つくば市にあります。ただし、通信制高校の仕組み上、授業のほとんどはネット上で完結します。スクーリング(対面授業)は年に数日程度が必要ですが、全国各地のキャンパス(通学コース拠点)で行われることが多く、地方に住んでいる方でも参加しやすい体制が整っています。

「遠方だと不安」という方も、事前に担当スタッフへ相談することで、スクーリングの日程や場所について個別に調整できる場合があります。

不登校のお子さんにS高等学校が向いている理由

不登校になった子どもを持つ親御さんが最も心配するのは「この子、このままでいいのだろうか」という将来への不安です。S高等学校が不登校経験のある生徒に選ばれる理由には、いくつかの明確な特徴があります。

自分のペースで学習を進められる

S高の学習は基本的にネット上の動画授業を中心に進みます。授業を「見る時間」を自分で決めることができるため、体調や気分に合わせた学習が可能です。「昼夜逆転していて朝は動けない」「人混みが怖くて外出できない」といった状況でも、自宅から学習を続けることができます。

また、一度見た授業動画は何度でも繰り返し視聴できるため、「授業中に理解できなかったらどうしよう」という不安も軽減されます。これは全日制の一方通行の授業にはない大きなメリットです。

人間関係のストレスが少ない

不登校のきっかけとして「人間関係のトラブル」や「集団生活への恐怖感」を挙げるお子さんは非常に多いです。S高ではネット上でのコミュニケーションが基本となるため、強制的に誰かと顔を合わせる機会が少ない環境で学ぶことができます。

一方で、オンライン上のホームルームやSlackを活用したグループ活動など、無理なく人とつながれる機会も用意されています。「いつかまた人と話せるようになりたい」というお子さんにとって、段階的に社会とつながっていける環境です。

出席日数の概念が全日制と異なる

通信制高校では、全日制のような「毎日の出席」は求められていません。S高ではレポート提出・スクーリング参加・試験受験の3つが卒業条件の基本となります。日々の登校が難しいお子さんでも、この3つのルールに沿って取り組むことで、3年間での卒業を目指すことができます。

S高等学校の学習スタイルと授業内容

S高の学習は「ネットコース」と「通学コース」の2種類に大別されます。お子さんの状況や将来の目標に合わせて、コースを選ぶことができます。どちらが合っているかは、入学前の相談を通じて一緒に考えることが大切です。

ネットコースの仕組み

ネットコースは、S高の基本となるコースです。スマートフォンやタブレット、パソコンを使い、動画授業を視聴しながらレポートを提出する形で学習を進めます。授業はプロの講師が制作したわかりやすい動画で構成されており、国語・数学・英語・理科・社会など、全日制と同じ主要科目をカバーしています。

特に英語については外部の英会話プログラムも利用できるなど、教科書だけにとどまらない学習体験が用意されています。「苦手科目を克服したい」「英検を取得したい」というお子さんにも対応できるカリキュラムです。

通学コースとキャンパスの特徴

通学コースは、全国各地に設置されたキャンパスに通いながら、仲間と一緒に学ぶスタイルです。週3日・週5日など、通学頻度に応じた複数のコースが設けられています。「完全に一人で学ぶのは孤独で続かない」「少しずつ外に出る練習をしたい」というお子さんに向いています。

キャンパスではプログラミング・映像制作・音楽・eスポーツなど、個性や興味を活かした課外活動も充実しています。仲間と一緒に何かに打ち込む体験が、お子さんの自信回復につながるケースも多くあります。

大学進学を目指す生徒向けの受験対策

S高では大学進学を希望する生徒向けに、進学特化の学習プログラムが用意されています。有名予備校との提携や、オンライン個別指導なども活用できます。

サービス名内容対象
東進オンライン学校(提携)映像授業・共通テスト対策大学進学希望者
S高 進学コース受験特化カリキュラム・模試難関大学志望者
個別指導オプション科目別オンライン個別指導苦手科目克服・推薦入試対策

進路の相談は在学中から担任スタッフが継続的にサポートするため、「どの大学を目指せばいいかわからない」という段階から一緒に考えてもらえます。

入学・転入・編入の方法と費用の目安

S高等学校には、新入学だけでなく、他の高校から転入・編入する形での入学も可能です。「今の学校が合わなくて、途中から変えたい」というケースでも対応しています。費用は選ぶコースや状況によって異なるため、まずは資料請求や説明会を通じて詳細を確認することをおすすめします。

入学時期と手続きの流れ

S高等学校では、4月入学・10月入学のほか、毎月転入を受け付けているのが大きな特徴です。全日制高校を辞めた後に空白期間が生じても、タイミングを気にせず入学手続きを進められる点は、不登校の子どもを持つご家庭にとって安心材料のひとつです。

手続きはオンラインで完結するものも多く、遠方に住んでいても負担が少ない設計になっています。入学前に無料のオンライン説明会が定期的に開催されているので、まずは参加してみることが第一歩です。

学費の目安と支援制度

S高等学校の学費は、選ぶコースによって異なります。ネットコースは比較的リーズナブルで、通学コースは施設利用料などが加わる分、費用が上がります。

コース年間学費の目安備考
ネットコース(スタンダード)約25〜30万円程度入学金・施設費含む
通学コース(週3日)約50〜80万円程度キャンパスにより異なる
通学コース(週5日)約80〜120万円程度オプション費用含まず

就学支援金制度(国の補助)を活用することで、世帯年収に応じた授業料の補助が受けられます。年収590万円未満の世帯では特に補助額が大きくなるため、費用面で不安な場合は学校に確認することをおすすめします。

転入・編入の際に必要なもの

他の高校からS高へ転入・編入する場合、前の学校で取得した単位を引き継ぐことができます。すでに修得した単位が無駄にならないため、途中から入学しても卒業までの時間を短縮できます。必要な書類は主に以下の通りです。

  • 在籍していた高校からの成績証明書・単位修得証明書
  • 中学校の卒業証明書(新入学の場合)
  • 健康診断書(指定の時期に取得が必要)
  • 保護者の同意書

書類の準備には時間がかかる場合もあります。特に前の学校を退学した直後は手続きが煩雑になりやすいため、早めにS高の入学相談窓口へ連絡し、一つひとつ確認しながら進めることをおすすめします。

S高等学校のサポート体制

「通信制だからサポートが薄いのでは?」と心配する保護者の方は多いです。しかしS高では、生徒一人ひとりに担任スタッフがつき、学習面・生活面・進路面にわたって継続的なフォローが行われます。

担任・アドバイザー制度

S高では、入学後に専任の担任スタッフが割り当てられます。担任との連絡はSlackやメールを通じて行われ、顔を合わせるのが難しいお子さんでも気軽に相談できる環境です。「レポートの締め切りを忘れてしまった」「進路のことで悩んでいる」といった日常的な相談から、深刻な悩みまで対応してもらえます。

また、学習面での疑問についてはニコニコ動画のQ&A機能や専用のチャット窓口を通じて、教科の先生に質問することも可能です。「わからないまま放置する」という状況になりにくい仕組みが整っています。

メンタル面のサポートとスクールカウンセラー

不登校の経験があるお子さんの中には、気持ちの波が激しかったり、不安感が強かったりするケースも少なくありません。S高では、専門のカウンセラーによるオンライン相談窓口が設けられており、精神的なつらさを感じたときに利用することができます。

保護者の方も相談を利用できる場合があるため、「子どもへの関わり方がわからない」「自分自身も追い詰められている」と感じるときにも一人で抱え込まず相談窓口を活用してください。

不登校経験者への配慮

S高では、不登校経験のある生徒を特別扱いするのではなく、すべての生徒が自分のペースで学べる環境を前提に設計されています。そのため、不登校経験者が「自分だけが特別に遅れている」と感じにくいのが特徴です。

入学直後は「本当にやっていけるか」と不安になるお子さんも多いですが、他の生徒も同じように新しいスタートを切った仲間です。Slackのコミュニティ機能を使って、同じ境遇の仲間とゆっくりつながっていくことができます。

卒業後の進路と大学進学実績

「通信制を卒業しても、進路は狭くなるのでは?」という不安はよく聞かれます。しかし実際には、S高・N高の卒業生は難関大学への合格実績も着実に積み上げており、通信制であることが進路の障壁になることは少なくなっています。

進学実績と合格した大学の例

N高・S高(合算)の進学実績として、東京大学・京都大学・早稲田大学・慶應義塾大学・東京工業大学・一橋大学・国公立医学部など、難関とされる大学への合格者が毎年出ています。また、総合型選抜(AO入試)を活用して大学進学するケースも増えており、通信制ならではの自由な時間を活かしてポートフォリオや実績を積んだ生徒が評価されています。

進学先の例入試方式
東京大学・京都大学・大阪大学など難関国公立一般選抜
早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学など私立難関一般・総合型選抜
東京藝術大学・武蔵野美術大学などの芸術系実技・総合型選抜
IT・ゲーム・映像系専門学校推薦・AO

就職・起業という選択肢

大学進学だけが卒業後の道ではありません。S高では在学中からプログラミングや映像制作、ビジネスの基礎を学べるコースがあり、卒業後に就職や起業を選ぶ生徒も少なくありません。「大学には行かずに手に職をつけたい」という場合も、学校側のサポートを受けながら進路を考えることができます。

通信制卒業の「高校卒業資格」は全日制と同じ

これは多くの保護者の方が誤解しがちな点ですが、通信制高校を卒業して得られる「高校卒業資格」は全日制・定時制と全く同等です。就職活動や大学受験において、「通信制だから不利」ということは制度上ありません。大切なのは卒業後に何をしてきたか、どんな力をつけてきたかです。

保護者からよく寄せられる疑問

S高を検討している保護者の方から、特によく聞かれる質問をまとめました。同じ悩みを持っている方の参考になれば幸いです。

今すぐ動けない子でも入学できる?

「子どもが今は何もやる気になれない状態です」という相談は非常に多いです。S高では、入学後すぐに全力で取り組まなくても、少しずつ自分のペースで始められる仕組みになっています。まずはスマホで動画を1本見るだけでも構いません。レポートの提出期限も一定の余裕があるため、「スタートが遅れた」と焦る必要はありません。

ただし、卒業に必要な単位数は決まっているため、ある程度の期間が過ぎると挽回が難しくなる場合もあります。担任スタッフと連絡を取りながら、無理のない計画を一緒に立てることが重要です。

親は何かしてあげられる?

お子さんがS高に通うにあたって、保護者ができる一番のサポートは「環境を整えること」と「見守ること」です。具体的には以下のような関わり方が参考になります。

  • 学習に使うデバイス(スマホ・タブレット・PC)を用意する
  • インターネット環境を整える
  • 「進んでいる?」と毎日プレッシャーをかけず、変化を穏やかに見守る
  • スクーリングの日程など、学校からの連絡事項を一緒に確認する
  • 子どもが話したいときに聞ける余裕を持っておく

「何も言わないと本当に勉強しているのか不安」という気持ちはよくわかります。しかし過度な干渉は逆効果になることが多いです。定期的にスタッフへ状況を確認する形で、間接的にサポートする方法もあります。

中学不登校でも高校受験なしで入れる?

S高等学校への入学に、一般的な高校受験(試験による選抜)は必要ありません。書類選考・面接(一部コース)・作文による審査が基本です。中学時代の出席日数が少なくても、それだけで不合格になることは基本的にありません。

「中学の内申点が低いから無理では?」と諦めないでください。S高はお子さんのこれからの意欲を大切にしている学校です。まずは入学相談に問い合わせることから始めてみてください。

まとめ:S高等学校は不登校からの「再スタート」に向いている

S高等学校は、学校に行けなくなったお子さんに対して、「また学ぶことができる」という実感を取り戻させてくれる場所です。

オンラインで自分のペースで学べる仕組み、人間関係のストレスが少ない環境、担任スタッフによる継続サポート、毎月の転入受け入れ——これらはすべて、不登校経験のある生徒と家族のことを考えた設計です。

この記事のまとめポイント

  • S高は茨城・つくば本校の通信制高校。ネットと通学の2コースがある
  • 自分のペースで学べるため、不登校経験者でも無理なく続けやすい
  • 毎月転入可能なので、今すぐ動き出せる
  • 就学支援金で学費負担を軽減できる
  • 難関大学進学から就職・起業まで、多様な進路実績あり
  • 高校卒業資格は全日制と同等

「まだ動けない」状態のお子さんでも構いません。まずは保護者の方が学校の雰囲気を知ることから始めてみてください。S高等学校の無料オンライン説明会は保護者のみの参加も歓迎しています。

一歩ずつ、焦らず進んでいきましょう。

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